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小説「方舟」第一章 6 パラン教授のブログ
「そういうわけで、思わぬ予定の変更があり、私はドーの星に着陸しました。この星を自分の目で見、自分の足で歩くことが出来ました。これは私にとって、 言葉では言い表せないほどの幸運でした。なぜなら……」その日、 不時着地点からドーの民の宴の広場ま... 小説「方舟」第一章 5 六人の来星者
最初にレイジ・ドー。次にハク・ヴェリチェリ。それから更に四名の男女が、不時着した宇宙船「HUMDALL SPACE FORCE 13A5W D227」から降りてきた。この宇宙船には、全部で六名が乗り込んでいたようだった。 「ドーの星の皆さん。お騒がせして申し訳ありませ... 小説「方舟」第一章 4 りんごは皿の上に
「りんごが箱から出た」 これは実は、暗号でも何でもなかった。りんごというのは、ハムダルでは古代種と呼ばれている果実で、成熟すると実が鮮やかな赤色になる。ハムダル星で初の女性大統領となったサラ・ヴェリチェリは、化粧をする時、いつも頬の赤色が... 小説「方舟」第一章 3 ビッグ・ニュース!
ドーの夜。 地平線の向こうに恒星ドワが沈むと、ダダルもケートも眠りに就く。まだ一度も冬を越していない子供たちも、日没と同時に眠る。それ以外の者は皆、仕事道具をしまうと、集落の真ん中の広場に集まる。ドーの星では、夜は一族全員で同じ酒を飲むの... 小説「方舟」第一章 2 出会い
時は、相対的なものである。5分という時間は男には短か過ぎたが、老婆にはそうではなかった。 忘れようとして、強引に記憶から消し去ったこと。 忘れずにいようとして、しかし、いつの間にか上手く思い出せなくなっていたこと。 それらの両方が、男が矢継... 小説「方舟」第一章 1 ヤン・ドーの赤い星
ヤン・ドーは、小さな赤い惑星で生まれた。海の無い星だった。陸地はすべて、赤い砂岩で出来た岩山ばかりだった。一年中風が強く、その風をかわすために人々は谷に降り、砂岩を削って小さな盆地を作った。そしてそこで、わずかな家畜とともに肩を寄せ合っ... 小説「方舟」プロローグ
とある氷惑星。 その赤道付近にある簡易宇宙港《ポート》に、ひとりの男がやってきた。 宇宙港の管理責任者であるファロー大尉は、ひとつきりしかない小さなロビーでその男を出迎えた。男は大尉を見つけると軽く会釈をし、それから鉄製のベンチしか置いて... アニメーションAnimation “Yan Doh”
先々週、声優の名塚佳織さんと、アニメーション『方舟』より「ヤン・ドー」というコンテンツを作ってみました。そして、先週は、秦組の女優さんであり、実は早稲田大学の中国語の先生でもある段文凝さんと、その中国語バージョン「漾·瞳」を作ってみました... アニメーション动画《漾·瞳》
https://youtu.be/yf7vxMlryTk 先日、声優の名塚佳織さんと、アニメーション『方舟』より「ヤン・ドー」というコンテンツを作ってみましたが、今回は、同じアニメーションを使って、中国語バージョンのアニメーション「漾·瞳」を作ってみました。 段さんは... アニメーションアニメーション「ヤン・ドー」
https://youtu.be/ZPbJTlBC8Ys 突然ですが、初めて、アニメーションの監督をしてみました。 『方舟』より、episode1「ヤン・ドー」 現在、このホームページで小説連載中であり、そして、2021年2月には、秦組の新作舞台として上演を予定している『方舟』。...
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